今日は健康のお話をしたいと思います。先日、「日本舞踊」「有酸素運動」をキーワードにパソコンで調べていましたら、AIで「日本舞踊は、低姿勢を保つ『すり足』や深い呼吸を伴う優雅な動きにより、高い有酸素運動の効果があります」というようなことが書かれていました。ふむふむと読んでいたのですが、なるほどなぁと気づいたことがあります。
何故ならば、小寺流の舞は呼吸なしには語れません。小寺流の舞は「ゆるがせない間と点と線の理を技の基本に置き、単なる写実的な表現をさけ、人物、風景、事物にすべての人の心を打つ、やわらぎの美を求めた振付」と昔から言い伝えられています。全身による表現を「線」とするならば、この線の区切りである呼吸こそが「点」となるのです。呼吸を一瞬止めて創り出される緊張感、その呼吸を一気に吐き出して創る脱力感、この2つが舞に強弱をつけているのです。めりはりのある呼吸は、舞に色があるとすればその濃淡を美しく彩ってくれるものなのです。
小寺流は呼吸のめりはりを大切にしており、私もお稽古では大切に伝えたいと思っています。何度も何度もお稽古を一緒に繰り返していくうちに、数名で同じ曲を踊っても、この「点」と「線」は同じですので、全員でビシッと決まるというのも当然のことです。日本舞踊が有酸素運動に良いことはもちろんですが、大昔から小寺流の舞は「点と線の理の技」と明確に表現してこられていることに脱帽です。
2026年8月23日
小寺一光咲

